気になるあの人に聞く、ギフトの思い出(第7回) AKIKO OGAWA.デザイナー 小川彰子さん
マスキュリンフェミニンなスタイルが働く女性からの支持を集め、ワールドワイドに活躍中の ファッションデザイナー 小川彰子さん。イギリス人の旦那さまから毎年贈られるギフトの お話から、日本人にはちょっと意外な“グローバルスタンダード”を教えていただきました。
ハイヒールとランジェリー。 ヨーロッパの男性が パートナーに贈る、定番ギフト
結婚5年目となるイギリス人の旦那さまから、誕生日やイベントごとに贈られるというギフト。それはもしかしたら、ギフトとしては、日本人には馴染みの薄いアイテムかもしれません。 「誕生日やクリスマス、バレンタインのたびに、夫がプレゼントしてくれるのは、ハイヒールとランジェリー。日本人の感覚だと、特にランジェリーを男性からパートナーの女性に贈ることは、あまりないかもしれませんね。ヨーロッパでは、ランジェリーのギフトはとても一般的。バレンタインなどのギフトシーズンになると、デパートのランジェリー売り場は、本当に男性だらけになってしまうんですよ」。 「そもそもヨーロッパの人達は、日本人に比べて、ランジェリーの捉え方がポジティブだし、オープン。イギリスの高級デパート、セルフリッジズにはランジェリー専門のフロアがありますし、パリのギャラリー ラファイエットやプランタンのランジェリー売り場も、日本よりかなり広い。もしかしたらランジェリーは、ほとんどファッションの範疇なのかもしれませんね。日本では、ランジェリーというと、とかく意味深な印象がつきものですが、ヨーロッパの男性がギフトに選ぶ理由はもっとずっとシンプル。洋服やバッグよりもお財布に優しい価格帯で、確実に女性に喜んでもらえるからなんですね」。
小川さん自身は、20代の頃からのランジェリーラバー。それが高じて昨年には、ランジェリーライン「AKIKO OGAWA. Lingerie(アキコオガワ ランジェリー)」もスタートさせました。 「さすがの私も、結婚後は、妊娠中や産後など、ランジェリーが後まわしになっていた時期も。でも、節目ごとに夫から素敵なランジェリーを贈られていたことで、ランジェリーへの愛をキープできたのかもしれません。一緒に贈られるハイヒールも、女性らしさを引き上げてくれるアイテム。夫をはじめヨーロッパの男性は、パートナーにいつまでもグラマラスな演出のできる女性であって欲しいと願っているようです。女性の側も、そう思われて悪い気はしないですよね。日本の男性も、試しに奥さまやガールフレンドにランジェリーやハイヒールを贈ってみたら、きっと喜んでもらえると思いますよ」。
お世話になった方へのお礼は お酒が重宝。 おすすめの銘柄は常にストック
一方、小川さんからお世話になった方へギフトをお贈りする際は、お酒を選ぶことが多いそう。 「お酒なら大抵の方に喜んでいただけますし、飲めば終わりという軽やかさもいいですね。たとえば、先日は、お店で楽しく飲んだ後、思いがけずご馳走になってしまったので、後日、充実した時間をいただいたことへの感謝を込めて、一緒に飲んだシャンパンをお贈りしました。また最近は、ルイナール ブリュットというシャンパンが気に入っているので、いざという時のためにストック中。ルイナールは世界最古のシャンパーニュメゾンで、フランスでは空港で売られているくらいメジャーなブランドなのですが、なぜか日本では、このブリュットだけが意外と入手困難で。ちょっとした希少性を味わっていただけて、且つ、相手に気を遣わせない手頃な価格なので、ギフトにはぴったりです。それ以外にも、日本人の男性にお贈りするなら、幻の焼酎と謳われる森伊蔵。また、いつもお願いしている美容師さんには、閉店後にみんなで飲んでもらえるようにビールを1ケース。差し上げる方に合わせて、喜んでいただけそうなものを選ぶのもまた楽しいですね」。
もうすぐクリスマス! 子ども用ギフトには、 大人も感動できるものを
さらにもうひとつ、3歳の息子さんのママでもある小川さんが、現在、ちょうどクリスマス用に待機させているお気に入りのギフトが、仕掛け絵本。 「仕掛け絵本と最初に出会ったのは、息子の出産祝い。アメリカ在住のご夫婦からいただいた本が、とにかく可愛くて。“さすがアメリカ!”と感心していたら、その後、3歳の誕生日にもお友だちのママからいただき、日本にもあることを知って早速買い足しました(笑)。そして今、手元には、息子へのクリスマスギフトとして用意した、ダイナソーの仕掛け絵本が。男の子には絶対的にウケるモチーフだと思うので、お友だちのお誕生日にもお揃いで贈るつもり。キッズ向けですが、大人が見ても感動できるほどの素晴らしい完成度。オシャレ感もあるから、ママにも喜んでもらえるかなと想像すると、差し上げるこちらまでワクワクしてしまいます。価格も5000円程度なので、親が買うには躊躇するけど、もらったらきっと嬉しいですよね」。
ギフトを贈る際は、「相手に喜んでもらえるものを考えるのはもちろん、気を遣わせないものを選ぶことにも気を配る」という小川さん。 「そのためには、大げさにならない価格帯も重要。高価なものがいいのは当然ですが、手頃な価格でも、自分が美味しいと知っているもの、よさを実感しているものなら、自信を持って差し上げることができます。そう考えると、日頃からアンテナだけは張っておかないと。感動するものに出合ったら、マメに記録する。それが、ギフト上手になるための秘訣かもしれませんね」。 写真/目黒智子 取材・文/村上治子 2017.11.29