コンシェルジュと探す、絆を結ぶギフト (第5回)

河井真奈がコンシェルジュとなって、ギフト探しをおてつだい。
「贈ってたのしい」「贈られてうれしい」ものって一体なんだろう?
スタイリスト目線で考えた、とびきりのアイデアにはあなたのギフト選びのヒントも、隠されているかもしれません。

丸山レイナさんから海外の友達への日本みやげ

futoでもお取り扱いのある「アニエル キャンドル オイル」の生みの親、フレグランスデザイナーの丸山レイナさん。
今回は、ドイツ在住の彼女が出張のため日本に帰国。
外国人のお友達からリクエストされた日本みやげについて、河井さんに相談しました。

外国人には新鮮な驚き!
日本の生活雑貨は
アイデアの宝庫

河井 レイナさんは子どもの頃から海外生活が長くて、現在はドイツにお住まいなんですよね。日本に帰国する際は、外国人のお友達から日本の雑貨を買ってきて欲しいとお願いされることも多いとか。
丸山 そうなんです。日本に来る外国人はみんな、日本ならではの気の利いた生活雑貨に感心して帰るみたいで、私が帰国するタイミングで頼まれることは多いですね。たとえば、子どものための練習用お箸やあぶらとり紙、黒い綿棒など・・・、世界中を見渡しても、日本ほど細分化された用途の雑貨が揃う国はありません。視点がとてもマニアックですね。
河井 そうなのね。日本に住んでいると、当たり前のように感じてしまうけど。
丸山 フランスの化粧品メーカーでは日本のドラッグストアを「アイデアの宝庫」と呼んでいて、わざわざクリエイターがヒントを探しに来ることもあるんですよ。
河井 なんだか誇らしいですね。今回のコンシェルジュは、レイナさんが外国人のお友達からリクエストされたアイテムを中心に、気負わず差し上げられるプライスやボリューム感、実用性も考慮して、おみやげにぴったりのアイテムを厳選してみました。
丸山 楽しみです、よろしくお願いします!

和のモチーフでありながら
世界基準のハイセンスな
デザインをセレクト

河井 まずは、レイナさんがリクエストされたものからいきましょう。ひとつめは足袋ソックスですが、これはどんな方に頼まれたの?
丸山 ドイツ在住のアメリカ人です。彼女は、環境保護団体のメンバーとしていつも世界を飛び回っているのですが、日本で買った足袋ソックスが大のお気に入りで、機内では必ず履き替えるそうです。
河井 足袋ソックスもいろいろなメーカーがあって迷うけど、せっかく差し上げるなら、包みを開いた時にワクワクできるおしゃれなデザインがいいですね。イチオシは、日本の伝統をオリジナルデザインに落とし込んだ「SOU・SOU KYOTO」。日本らしいモチーフがカラフル&ポップにアレンジされていて可愛いの。和風雑貨といっても、あまりコテコテなデザインよりは、これくらいのさじ加減のものが使いやすいですよね。
丸山 モダンなデザインが素敵ですね。
河井 京都のお店ですが、表参道にもショップがあるので実物を見て選べますよ。
丸山 表参道なら、仕事帰りに立ち寄れるのもうれしいです。

河井 ふたつめは、祝儀袋。これは外国人にウケそうなアイテムですね。
丸山 そうなんです。祝儀袋はフランス人から頼まれたのですが、彼女は日本のコンビニで祝儀袋を見て感動し、その後、東急ハンズで大人買いして帰ったとか。特に、香典袋がシックだと思ったらしく、私にも自慢げに見せてくれました。用途を教えてあげたら、ちょっとショックを受けていましたけど(笑)。
河井 モノトーンがカッコよく感じられたのね(笑)。でも、祝儀袋には日本の心が詰まっていますよね。和紙や和柄、水引きなど、すべてに意味があるから面白いですね。左のふたつは、1300年の歴史があると言われる美濃和紙製。柄は、白が“麻の葉”、赤は“七宝”と言って、“成長”や“ご縁”を意味する縁起のいいモチーフなんですよ。
丸山 和柄は、外国人から見ると幾何学的でクールだと感じるようですね。それと、最近特に注目されているのが水引き! 先日、フランスの人気ブランドから届いたカードのデザインにも水引きが取り入れられていて、驚きました。
河井 水引きは、結婚や出産、進学など用途によって結び方が変わるのも興味深い。おみやげを渡す時には、そんな日本文化についてのお話もしてあげられるといいですね。ちなみに右端は、手ぬぐいでできた祝儀袋で、袋を開けた後はそのまま手ぬぐいとして使えるんですよ。

 

河井 そして頼まれものの最後は、抹茶でしたよね。
丸山 はい、これもフランス人からのリクエストです。日本とフランスは文化においては“相思相愛”だと思うのですが、なかでも抹茶は大人気。健康食品級にヘルシーなものという印象があるようで、日本に来ると、とにかく抹茶テイストのものばかり食べるというフランス人もいるくらい(笑)。日本には抹茶味のスウィーツがたくさんありますし、スタバに抹茶テイストのドリンクがあることにも驚いていました。
河井 抹茶は日本人も大好きですが、実際にお茶を点てるのは手間がかかるので、手軽に作れる抹茶ドリンクも人気があるんですよ。今回は、お湯を注いでスプーンで混ぜるだけでふんわり泡立つ抹茶が楽しめる、「森半」の抹茶オーレをご紹介しますね。森半さんは、お茶どころで名高い京都の宇治で1836年に創業した老舗中の老舗。いまでは各所で目にする抹茶オーレを最初に作ったのも、森半さんなのだそうです。クリーミーな味わいはフランス人にも馴染み深いのではないかしら? よろしければ、飲んでみてくださいね。
丸山 甘さ控えめなぶん、抹茶の味が際立って美味しいですね!

こちらもおすすめ!
ひとひねりあるアイテムを
日本みやげの新定番に

河井 リクエスト以外にも、私が見つけたおすすめのアイテムを2点ほどご紹介します。ひとつは、日本の野草やハーブを使用したハーブティ。生姜や黒豆、たんぽぽの根など、日本で古くから重用されてきた茶材がブレンドされています。からだを温めたり、風邪予防などの効能もあり、どんな年齢の方にも安心して飲んでいただけますよ。抹茶や緑茶を飲み慣れている方への変化球としてもおすすめです。
丸山 興味深いですね。海外では日本の食材はヘルシーという印象があるので、きっと喜ばれそう。
河井 もちろんおいしさにもこだわっていて、たとえば黒豆も複数品種を使用し、さらに異なる焙煎具合で風味と味のバランスを調整しているとか。突き詰め方が素晴らしいわ。
丸山 おいしさも欠かせないですよね。これはぜひ、私も飲んでみたいです!
河井 そして最後は、中川政七商店が展開するブランド「遊 中川」の蚊帳生地を使って仕立てられた、ふきん。海外ではあまり見かけないですよね?
丸山 はい、一般的なキッチンクロスは、もっと大判で張りのある素材かな。
河井 蚊帳生地のふきんは、洗うほど柔らかくなり吸水性も抜群。なかでもこちらのふきんは、絵柄が多彩で美しいんです。たとえばこれは“つゆしば”という夏の小紋ですが、季節ごとに新柄が出るので、帰国するたび新しいものに出会えますよ。
丸山 季節感のあるデザインは情緒的でいいですね。私もこれまで、桜柄のアイテムは何度かおみやげにしたことがあります。
河井 ペットボトルカバーも日本らしいアイテム。話のタネにもなるんじゃないかしら。

丸山 本当に、海外の友人が日本に来ると、みんなそれぞれ素晴らしいクリエイターの方々なのですが、高価なものより身近な生活雑貨に感動して、それが新たな創作のインスピレーションになることもあるようです。日本人として、こんなにうれしいことはないですよね。
河井 そうですね。今回のおみやげも、海外生活の長いレイナさんが日本人であることを誇りに思えるような、とびきりのギフトになりますように!

 

【商品情報】
■足袋ソックス
日本らしいモチーフをモダンにアレンジしたオリジナルデザインが、おしゃれ。
右から:女性用足袋下「東山三十六峰 紫翠」、男性用足袋下「白波 桃」ともに¥594(税込)/SOU・SOU KYOTO
http://www.sousounetshop.jp

■祝儀袋
伝統的な和紙や日本古来から愛されてきた和柄、豪華な水引きをあしらった祝儀袋は、まるで小さなアート作品のよう。
右から:手ぬぐい素材の祝儀袋¥864(税込)/かまわぬ
http://www.kamawanu.co.jp
白×赤の七宝柄、鶴の水引きをあしらった祝儀袋、ともに¥864(税込)/紙遊
http://www.shiyu.co.jp

■抹茶オーレ
宇治の老舗が作ったこだわりの抹茶オーレは、香り高く甘さ控えめな大人の味。
抹茶オーレ(5包入り)¥324、抹茶チョコレート(参考商品 ※秋冬限定販売)/森半
http://www.rakuten.co.jp/morihan/index.html

■和草ハーブティ
ハーブとお茶の専門家がタッグを組み、“おいしく飲めて、続けるうちに効果を実感できる”ブレンドを追求。
生姜、黒豆、柿の葉など日本ならではのユニークな茶材を使用。子どもから大人まで安心して飲めるのもうれしい。
右から:温、育、始 すべて10個入り¥1,250(送料込み・税別)/今古今
http://concocon.jp

■蚊帳生地のふきん&ペットボトルカバー
季節ごとにバリエーション豊かなデザインが揃うから、プチギフトにぴったり。ペットボトルカバーは“手染め”という贅沢さ。
「夏の小紋」ふきん¥432(税込)、ペットボトルカバー¥1,296(税込)/ともに遊 中川(中川政七商店)
http://www.nakagawa-masashichi.jp

 

写真/中田陽子 取材・文/村上治子

丸山レイナまるやまれいな

フレグランスデザイナー/アニエルパルファンのクリエイター
ハワイ、ワシントンDC、鎌倉で育つ。慶応大を卒業後、ロレアルに入社し、
ランコムのフレグランスマネージャーを担当。その後、香料開発側にまわりたいという
強い信念のもと、退職しヴェルサイユにある調香師養成大学院ISIPCAに入学。
卒業後はパリの香料会社GIVAUDANで大手企業をはじめとする
世界中の香料開発やマーケティングに携わる。2011年に独立。
現在は香りの都パリとオーデコロン発祥の地ケルンを往復する日々。
http://anierparfums.co.jp